北朝鮮ハムとの交信 2012-04

北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)では、アマチュア無線局の海外交信を認めてません。
日本の電波法でも、平成十四(2002)年八月十六日付総務省告示第四百七十九号で告示されています。
そもそも北朝鮮国民のアマチュア無線家が居るかですが?、居ないと思います。

過去には、北朝鮮から運用したとされる外国人アマチュア無線局は何局かありました。
唯一、正式運用と認められているのは、WFP(国際連合世界食糧計画)職員で北朝鮮に派遣されていた グルジア(現ジョージア)人のエディシャー・ジョーガッゼ Edisher Giorgadze 氏です。
彼は北朝鮮当局監視の中で、2001年11月9日から2002年11月21日までコールサインP5/4L4FNで運用して、
全世界の16415局と交信しました。
幸運にも、私JH1RDUはその中の一局です。

ログ・チェックはこちらへ  dx.qsl.net

受領したQSLカードの説明
QSLカードとは、アマチュア無線家が交信した時に相互交換する交信証明書のことです。

QSLカード表
(画像)
QSLカード表

P5が北朝鮮、4L4FNがグルジアのコールサインです。
P5/4L4FNで、グルジア人ハムの北朝鮮内移動運用を表します。
ニュース映像に良く出てくる建造物が写ってます。

記載内容は日付、時間、周波数、電波形式、信号強度、使用機器等です。
大きさは葉書大で、通常は各国のアマチュア無線連盟が郵便局の役目をして相互に交換します。
郵便事情の悪い外国では帰国後発行や本国に居住の家族、友人等の発行代行者に直接送ることもあります。
この時は米国在住の発行代行者KK5DOに返送用封筒及び航空便切手代を送り、受領しました。

QSLカード裏
(画像)
QSLカード裏

私は電波法告示前の平成十四(2002)年6月8日に21MHz帯で交信しました。

データ欄拡大
(画像)
データ欄拡大

当時の朝日新聞(2002年12月17日(火)夕刊)に、関係記事が掲載されました。

2002年12月17日(火)付 朝日新聞夕刊より引用

<見出>
「北」唯一アマ無線局が閉鎖
突然、当局の規制? 「貴重な交信先」愛好家/設置者は出国
<本文>
国際連合世界食糧計画(WFP)の職員が
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)で開いていたアマチュア無線局が、11月末に突然閉鎖された。
北朝鮮が交信の規制を強化したためとみられる。
常設局としては北朝鮮で唯一の無線局として知られ、愛好家の間で貴重な交信先とされていた。
アマ無線ファン達が残念がっている。
米国アマチュア無線連盟などによると
WFP平壌駐在員のグルジア人エディシャー・ジョーガッゼさんが昨年11月に開設した。
勤務の合間、朝と夜に1~2時間ずつ開局し、
1年余りで世界の1万6千局(正確には16415局)と交信した。
交信記録は米国の代理人に電子メールで送り、
代理人がテキサス州から交信を証明するカード(QSLカード)を交信相手に送っていた。
代理人が運営しているホームページに載ってるジョーガッゼさんの声明によると、
今年11月22日、北朝鮮の通信を規制する当局に呼び出され、
交信を停止し機材をかたづけるよう求められた。
同氏は今月10日、機材をもち国外に出たという。
「最近の北朝鮮の政治状況の変化を見ても、再開の望みはまったくない」と記している。
アマ無線愛好者にとって、呼び出し符号で区分された世界すべての地域と交信し、
米国の連盟から証書を得ることが大きな目標になっている。
世界の335地域全部(当時。現在340地域)と交信した一人の吉田武史さん(67)(当時)
=兵庫県西脇市=の場合、今年5月19日に交信に成功した。
「世界中から希望が殺到しており、私も交信できたのは20~30秒間。
お互いのコールサイン(無線局呼び出し符号)や電波信号の強度を確認しあっただけ」
という。
閉鎖については
「交信達成を目標としていた人にはありがたい存在だったので、残念です」
と話している。
<終>

注: 記事の一部に私の加筆があります。

私も新聞記事と同じく僅か数十秒間の短い交信だった。
過去には、電波方位で、ロシア側からと思われるアンカバー(偽物 Under cover, Pirate radio)が横行
した。
今は交信を直ぐに確認できるシステムがあるが、当時の交信はQSLカードの到着まで半信半疑だった。

米国のアマチュア無線連盟が認定しますが
北朝鮮からは、P5/4L4FN以降、2015年現在まで正式に認定されたハム電波は出ていません。
2003年から現在まで、全世界アマチュア無線家の交信希望国ランク第一位にP5の北朝鮮が入ってます。

現在、エディシャー・ジョーガッゼ氏は中東のWFPで活躍中とのことです。
戦争地域なので安全をお祈りいたします。

(参考)
日本の電波法に下記の規則があります。

電波法 告示 無線通信規則
★自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等

平成十四年八月十六日 総務省告示第四百七十九号
総務大臣 片山虎之助

昭和三十三年郵政省告示第千百九十八号
(自国のアマチュア局と他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等の件)の全部を
次のように改正する。

他国のアマチュア局との無線通信を禁止している国等
北朝鮮

注: 国名を「朝鮮民主主義人民共和国」とは書いていない。

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